技術紹介Technology
m-PTFE GB (APV) ライニング
m-PTFE GB (APV) ライニングシートは、従来のフッ素樹脂シートにガラスクロスを用いた国際特許取得の素材です。PTFE/PFA以上のライニング性能を有します。サンフロロシステムは高度な技術で施工することで、設備内部を劣化から守り、設備の長寿命化と薬液の純度の維持を支えます。
m-PTFE GB (APV) ライニングとは
サンフロロシステムの m-PTFE GB (APV) ライニングは、「m-PTFE GB (APV) シート」を用いたライニング技術です。m-PTFE GB (APV) シートは、従来のフッ素樹脂シートにガラスクロスを組み合わせた構造を持つ、国際特許が取得された革新的なライニング素材です。その特性を最大限に引き出すため、高い技術力によって施工されています。
安定した分子構造と高い分子量の原料 (m-PTFE M111 粉末) から、国際特許化された製法で生産された m-PTFE シートは、ガラスクロスをラミネートして理想的なライニング材料 m-PTFE GB (APV) へとパワーアップしました。
PTFEやPFAの耐薬品性を持ちながら、摩耗や衝撃にも強く、金属基材への接着性も高いため、過酷な化学プラントや半導体設備などに適しています。滑らかな表面で清掃性にも優れ、設備の長寿命化や安全運転を支えるライニングです。
4つの強み Strengths
設計自由度
m-PTFE GB (APV) ライニング用シートは、タンクサイズに左右されない製法を採用しています。
そのため、タンクや槽、大口径配管などの大容量設備にも柔軟に対応することが可能です。
設備の規模や形状に制約を受けにくく、高い施工技術を下に設計自由度と実用性を両立したライニングを実現しています。
表面の滑らかさ
APV はAdvanced Performance Vesselの略で、厳選された材料と SFS の優れた施工品質によりフッ素樹脂シート本来の滑らかさを維持します。
m-PTFE GB (APV)
PTFE その他の材料
PFA 薬液の耐透過性
優れた耐透過性を持つフッ素樹脂であっても、薬品によって透過性にばらつきが生じる可能性があります。
そのため、浸透性の高い98 % 濃硝酸を用いて加速試験を実施しました。
試験タンクは屋外に設置し、フッ素樹脂の種類による耐久性の比較試験を実施しました。
1.5年間(2年間)の浸漬試験を経て、m-PTFE GB (APV) は非常に良好な耐久性を示しました。
m-PTFE GB (APV) 接着剤は健全性を保っていました。
PTFE 濃硝酸の浸透により接着剤が劣化し、内側のライニングが使用限界に近づいていました。
PFA 濃硝酸がひどく浸透し、内側ライニングの使用可能限界を超えていました。
接着の安定性
高強度ガラス繊維の使用は、フッ素樹脂シートライニング材の優れた性能の基礎となっています。
適切なガラス繊維でなければライニングの安定性は保証されません。
優れたライニング技術と適切なライニング材の採用によってのみ、曲面の有る設備においてもライニングの安定性を維持できます。
m-PTFE GB (APV)
不安定な積層製品
使用条件 Terms of Use
- 厚みラインナップ
2 mm
2.4 mm(標準)
3 mm(耐透過、耐摩耗時対応)- 温度
-40 ~ 150 ℃
※温度条件により施工方法・使用接着剤が変わります。標準接着剤 : ~100 ℃未満
樹脂系接着剤 : 100~150 ℃
※150 ℃を超える条件はルースライニングを選択します。- 圧力
常圧~1 MPa(10 kg/cm²)程度
※負圧 (真空)、温度範囲を超える使用条件の場合はご相談ください。
m-PTFE GB (APV)
ライニングが使われる
化学品・薬品 Terms of Use
- 半導体/太陽電池/LCD 産業
50 % フッ酸 98 % 硫酸 35 % 塩酸 リン酸 混酸 酢酸
30 % 過酸化水素水 30 % アンモニア水 水酸化カリウム水溶液 フッ化アンモニウム水溶液
TMAH 水溶液 無機系薬品 溶剤系薬品- 化学薬品/アルカリ 産業
塩酸 希硫酸 水酸化ナトリウム 次亜塩素酸ナトリウム水溶液
- メッキ産業
クロム酸 70 % 硫酸
- 製鉄/表面処理 産業
混酸 (フッ酸+硫酸) 70 % 硫酸 塩酸
- 金属回収
王水 (濃塩酸+濃硝酸)
PTFEライニング
PTFE (ポリテトラフルオロエチレン) は、薬品や高温にも強く、非常に過酷な環境でも使えるフッ素樹脂です。
広い温度範囲に耐えられるため、加熱や冷却による大きな温度変化があっても性能が安定します。
また摩擦係数が低く、滑らかな表面になるので、材料がこびりつきにくい環境や、非粘着性が求められる製造ライン・配管などに適しています。
特徴
- PFAディスパージョンを介し、PFA溶接する。溶接強度は施工者の熟練度により変わる
- −20〜+230 ℃程度までの広い温度範囲で安定して使用可能
- 極めて低い摩擦係数による優れた非粘着性と滑り性
- 成形後も熱や冷却による影響を受けにくい
- 電気絶縁性にも優れる
強み
- 過酷な腐食環境においても長期的に性能を維持できる
- 付着を防ぐことで、洗浄やメンテナンスの効率が向上
- 既設設備にも施工できるため、設備更新コストを抑制
弱み
- m-PTFEと比較し焼成時にできるボイドや非結晶部を通じ薬液が比較的透過しやすい
- 溶接材であるPFAと分子構造が異なる為、PFAを直接溶接することができず、PFAディスパージョンを介しPFA溶接する。そのため溶接強度は施工者の熟練度により変わる
- 条件・管理状態によって接着強度がばらつく事がある
PFAライニング
PFA (パーフルオロアルコキシアルカン) は、PTFEに似た耐薬品性を持ちながら、加工しやすいのが特徴です。
複雑な形状のタンクや配管でも、均一にシートを貼ることができるため、設計や設備の自由度が高く、多様な用途に対応できます。
特徴
- PTFE同様の高い耐薬品性を有する
- 成形や加工が容易で、曲面や複雑形状への施工が可能
- 低摩擦・非粘着性により洗浄性や材料流動性が向上
- −40〜+230 ℃程度の広い温度範囲で安定した性能を保持
- 電気絶縁性にも優れる
強み
- 複雑な形状でも均一なライニング施工が可能
- 耐薬品性・耐熱性を維持
- 設備設計の自由度が高く、多様な装置に適用可能
- 長期使用でも性能低下が少なく、安定稼働に寄与
弱み
- 密度 (比重) の比較的小さい材料となる為、PTFE・m-PTFEと比較し塩酸やフッ酸などが浸透しやすい
- m-PTFEとPFAの溶接と異なり、同じ材料同士の溶接の為、施工者の熟練度に溶接品質をゆだねる